
割と残酷な映画ばかり観ていますが、久しぶりに人が一人も死なない映画を観ました。
こういう映画を観た方が、元気が出て、月曜日からまたがんばろう!ってなるんですね。勉強になります。
と言うことで、映画「はじまりのうた」の感想をネタバレで書きます。
スポンサーリンク
まずは予告編からどうぞ。
製作した曲が映画に採用された恋人のデイヴとともにイギリスからニューヨークへ やってきたシンガーソングライターのグレタだったが、デイヴの浮気により彼と別れて、友人のスティーヴを頼る。スティーブは失意のグレタを励まそうとライ ブバーに連れていき、彼女を無理やりステージに上げる。グレタが歌っていたところ、偶然その場に居合わせた落ち目の音楽プロデューサー・ダンの目に留ま る。ダンはグレタに一緒にアルバムを作ろうと持ち掛ける。
ミュージシャンのお話です。ミュージシャンカップルが別れて、音楽で会話するような、全編音楽で内容を伝えるような表現です。
別れた彼役をマルーン5のアダム・レヴィーンが演じていることもあり、音楽そのものが美しい映画となっております。
…ブログ書いてて気づきましたが、主演のキーラ・ナイトレイとタメっすね(tear)。
映画の冒頭、友人のミュージシャンがフォーク酒場的なところで歌っているところ、主人公のグレタが急遽歌うことになることになります。
そして、グレタがそのフォーク酒場に至ったこと、その会場に偶然居合わせたプロデューサーのダンが、なぜそこにいたのか、という流れがストーリーとして紡がれていきます。
第1章的な「別れと出会い」がいいテンポで表現されています。
とくに2人の初めての接点のシーン、グレタが歌っているステージを見たダンの頭の中で、ドラムやピアノのアレンジが入り、曲として完成していくところが印象的でした。
グレタがミュージシャンの友人、スティーブとお酒を飲んでいると、酔った勢いで、失恋の曲を作り、その勢いのまま、デイブの留守録に曲を吹き込みます。それはまるで音楽で会話をしているような、悲しいけど素敵なシーンでした。スティーブが余計なアレンジを加えようとするところも、ジャマだけど演出としてGOODです!
ダンの「ニューヨークのいたるところでレコーディングしよう!」に乗ったグレタはダンの集めたミュージシャンたちと路上でレコーディングを開始します。
その場所は路地裏から始まり、公園やサブウェイ、屋上など。レコーディングのジャマになっていた悪ガキ集団もコーラスとして参加させたり、ダンが娘とセッションしたり、とにかく楽しそう!青春って感じです。
第2章的な「崩壊と再生」と言えばおおげさですが、そんな感じです。
グレタとダンはお互いの好きな音楽を聴かせあいながら、夜のニューヨークをウロウロします。その時のダンのセリフが「音楽は見る風景を変える」というものでした。ダンが奥さんと付き合っていた頃、一つのプレーヤーでイヤホンを二つ付け、二人で聞きながら夜の街を散歩した、それの再現みたいなシーンです。
ニューヨークの夜はネオンや飲食店の街灯でとても華やかで、そこにアップテンポな音楽が交わり、ノリノリで歩くグレタとダン、ただウロウロしているだけのシーンが本当に「風景を変えて」いるようでした。
レコーディングの最中、デイブから連絡があります。「会いたい」と。デイブは自身のアルバムに収録予定のグレタの作った曲を聴かせ「やり直したい」旨を伝えます。グレタは「アレンジが違う」という返事。デイブは「ライブに来てくれ」の返答。
ライブ会場でデイブはグレタの言ったアレンジで、観客を魅了しています。ソングライティングの才能はグレタの方がありますが、パフォーマーとしての才能を一気に開花させたデイブはとてもかっこよく、素敵で、そんな姿を見たグレタはよりを戻すのかと思いきや、会場を後にするシーンが第3章的に「それぞれの道」みたいな感じで、人生!って感じでした。
最後落ち的な感じで、レコード会社と契約しなかったり、いろいろあり、終わりもただでは終わらない感じで、とても元気の出る映画でした。
職業柄いろいろ作るので、創作意欲の湧く映画は、感情移入しやすく、観ていて飽きさせない魅力があります。
音楽が好きな方、ものづくりが好きな方におすすめの1本です!
スポンサーリンク